江枫(こう・ふう)の師匠・蔵剣老人は、盟友への恩返しのため、秘伝「蔵剣」の奥義を使い、北凉王と相討ちとなる。最期に、江楓にこう言い残した。「蔵剣の継承者たる者、剣は一生蔵すもの。剣を抜けば命尽きる。心から愛する者を守る時以外、決して抜いてはならぬ」。それから十年、江楓は剣を磨き続け、ただひたすらに一人の女性を静かに守り続けた。しかし、かつての北凉王の残党が再び暗躍を始める。その頃、江楓は宗門内で「落ちこぼれ」の烙印を押されていた。強大な敵の前に宗門の誰もが為す術なく敗れ去る中、ついに彼の剣が、鞘を離れた…。